お笑い芸人の不祥事が続いておりますが、今回は「税金」に関するスキャンダルです。
「想像を絶するだらしなさ、ルーズさによって・・・」と会見したお笑いコンビ、チュートリアルの徳井氏は、節税目的で設立した法人の税務申告を3年間もしていなかったようです。2009年に法人を設立して以来、一度も期限内に申告をしたことがなく、税務当局に指摘を受けてから、まとめて申告するという行為を繰り返していたと報道されています。
このニュースを見て皆様も、色んな想像や憶測、そして疑問が浮かんだことと思います。私も数名の社長から質問を受けました。「無申告と脱税の違いは?」「どちらが罪が重いの?」「逮捕はされないの?」「税理士は何をしていたのか?」などです。紙面の関係上、ここで全てを回答することはできませんが、税理士の端くれとして、最後の質問だけお話したいと思います。
報道と本人の会見によれば、税理士からも何度も申告するよう促されていたようです。あるタレントからは「専門家がもっと親身に積極的に・・・」といったようなコメントがありましたが、それは少し違います。税理士も税務申告に必要な資料を預からない限り、申告書の作成はできません。もちろん強制的に資料を回収する権限も ありません。徳井氏は、税理士に対して申告時だけ業務を任せて、その時だけ報酬を支払うといった依頼の仕方をしていたため、税理士の関与度合いは薄かったと思われます。
そうなると、申告時期の前後には、資料の請求や税務申告の必要性などを税理士からお伝えはしますが、その時期を超えてしまうと次の申告時期(1年後)までは、特にアクションを起こす機会はなく、その繰り返しであっという間に3年が経ってしまったのではないかと思われます。
徳井氏の軽妙でキレのあるしゃべくりが暫く見られないのは残念ですが、社会的責任の重さを考えれば仕方のない事ですね。
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3年間の無申告!