平成24年1月に政府・与党から「社会保障と税の一体改革素案」が出されました。
この素案の概要は、
(1)1960年代に国民皆保険・皆年金といった現行の社会保障制度を築いたことで、自由に医療
機関で受診ができ、公的年金で老後生活を支える社会を実現した。
(2)しかし、現在では少子高齢化・非正規労働者の増大などにより、人口構造・雇用基盤が大きく変化し、このままでは2050年には国民の4割が高齢者となり、現役世代1.2人で1人の高齢者を支えることになってしまう。
(3)そこで今回は抜本的な改革を行い、全世代を通じた国民生活の安心を確保する「全世代対応型」社会保障制度を目指す。
(4)その新たな制度の財源確保と財政健全化のために税制全体の改革も同時に必要というものです。
そこで消費税の増税案(2014年4月より8%、2015年10月より10%)を掲げています。世間(国会)では消費税増税の賛否をメインに騒がれていますが、実は高所得者の所得税や相続税も増税される予定です。
現行の社会保障制度が破綻することなど今に分かったことではないと思うのですが、従前の場当たり的な改革では継ぎ接ぎもできなくなったということでしょう。今回の一体改革は、日本の将来を大きく左右することには違いありません。子供からお年寄りまで全国民に影響する問題ですので今後の動向を注目しておきたいですね。今回も継ぎ接ぎの改革にならないことを期待して・・・