先日立ち寄った百貨店のお洋服売り場は、鮮やかな色で飾られ、一足早く春爛漫でした。今年は一段と華やかなデザインが多いように思います。
私は、日本人は色に敏感な国民ではないかと思っています。それは、色に付けられた名前が多いように感じるからです。たとえば藍色は日本人が一番きれいに見える色とあって、その名前は『藍色、紺色、群青色』といった風に48色もあります。また、虹の色も日本では7色ですがイギリスやアメリカでは6色、アフリカのある地区に至っては2色だそうです。
そもそも色の見え方は太陽の光や目の色によって異なり、色の感じ方となると文化の影響を大きく受けるとのことです。太陽の色は、日本では迷わず赤色を使うと思いますが、欧米では黄色が一般的というところも面白いですよね。
日本には四季があることで、自然の中に美しい色がたくさん存在します。紅葉の季節に繰り広げられる赤から黄色、そして緑に至るグラデーションは本当に見事ですよね。
そういった自然の中で磨かれた日本人の色彩感覚は、世界にも誇れる繊細さを持ち合わせているのではないかと、一人ほくそ笑みつつ春を迎えたいと思います。