4月に入って、ようやく春らしくなってきましたね。日本では法人全体の2割が3月決算のようですので、決算を終えて新たな気持ちで桜の花を楽しんでおられる方も多いことと思います。
決算においても、決算後における税金の計算においても、重要な要素の一つに「経費」があります。今回は改めて「経費」についてお話してみたいと思います。
よく「経費で落とす」と言ったりしますよね。「会社が出してくれるお金」とか、「税金の負担を軽くする」といったイメージをお持ちではないでしょうか。
会社の事業活動において、売上や利益を獲得するために直接必要な費用を経費というのが正しい理解です。つまり、売上や利益を得るために直接必要でない費用は、経費として認められないということになります。たとえば、家族従業員だけの会社で行く慰安旅行、社長の自宅に設置したテレビDVD購入費用、事業に関係のない人との飲食やゴルフの費用のことです。
では、経費として認められない(「否認される」と言います。)とどうなるのでしょうか。
税務調査において経費が否認されると、新たに税負担が生じることになります。明らかに事業に関係のないもの、社長や役員の個人的な支出として否認されるとこれらの経費は役員に対する報酬や賞与、給与とみなされ各個人に対する所得税・住民税が課されます。
また、役員賞与については経費にならないので法人税の負担も増えます。消費税も増えます。延滞税等のペナルティ税も課されます。
決算を機に、整理された領収書を少し眺めなおしてみませんか?